息子宅に出向いての孫守。
前回は、息子が出勤してからレミさんが帰宅するまでの間。
今回はその逆で、レミさんが出かけてから息子が帰ってくるまで。
前回は父親の姿が見えなくなると大泣きし、泣き止むまで5分ほどかかった。ところが今回はというと、寝起きだったのにも関わらず母親が出かけても平気で、寝ぐせ頭のままご機嫌で祖父母相手に遊んでいた。
泣かれるものとばかり思っていたので、これは意外だった。祖父母は安心できる存在だとの認識ができたのか、あるいはたまたまのことなのか。どちらにせよ、両親の不在を紛らわせるためにあれこれ試行錯誤せずにすんだのはラッキーだった。キン坊、1歳と9ヶ月。
早いものである。ついこの間まで、上を向いて寝ているだけ、されるがままだと思っていたのが、寝返りを打ち、つかまり立ちし、なにやら意味不明なことを喋りだし、とことこ前のめりに歩き出した。
やがて意味あることばを口にし、意思表示をし始める。日々できることが増えていく。花火とはまだ言えないが、夏の日のことを覚えており、「どーん」と頭の上で手をひらひらさせ、「こわい」などと言う。
豊島屋の鳩のマークを見て、なぜか「じぃじ」と言ったりもする。あいや、「なぜか」はわかっている。あと、カメラを見ても「じぃじ」と言う。レンズキャップを外したり、再び付けたりもできるようになった。まったくすごいぞ。飽きないぞ。
これはもう、遊んでやっているというより、はっきり遊んでもらっている。けらけら往復で笑うキン坊は、息できないんじゃないかと危惧する場面もあったりするが、それに負けないぐらいにこちらも楽しい。脳の血管が切れるんじゃないかと思うほど。ぼかぁ、ちょっと血圧高い。
と、そうこうしているうちに父親帰還。お役御免と祖父母はそろそろ帰り支度。するとキン坊、自分も一緒に出る気なのか自分の小さなジャンパーを取り出す。祖母が抱き上げると、行かせないとばかりにその肩をしっかりつかむ。じゃあね、またねと何度も言って父親に託す。するとそこで、その日初めて泣いたのだった。
かわええなぁ。
まったくもってかわええなぁ。
うちの孫が一番かわええなぁ。
バカである。ぼくも妻もバカである。レミさんだって十分バカだし、息子なんて輪をかけてバカである。このバカが、キン坊に移らないことだけを祈っている。







