なにより、まさに、撮ってるその時

写真とカメラにまつわる話の第2回。

海岸の猫たちを撮り始めると、もっとそれに適したカメラが欲しくなってきた。彼らの目線に合わせて、ローアングルが楽に撮れるやつ。つまりは、バリアングル液晶の付いたやつ。ついでに、オートフォーカスが速いやつ。さらには、手ぶれ補正の付いたやつ。

選んだのはコニカミノルタのディマージュ A200。800万画素、光学7倍ズーム(28~200mm)。もはやコンデジとは呼べないデジタル一眼スタイル。もうね、バリアングル液晶が楽しくて楽しくて。これなくして猫撮りとかあり得ないでソ、という感じ。まー、岩合さんとか平気で腹這って撮ってますが。ぼくもたまには腹這いますが。でも、どこでもできるかというと、そうじゃないんで。わはは。

てなわけで、デジカメ5台めにして初の一眼レフ購入に際しても、決め手になったのはまさにこれ。ただ、2006年のこの時期、可動式の液晶モニターを装備していたデジタル一眼レフカメラは、オリンパスのE-330しかなく、世界初のライブビュー機能搭載というのが謳い文句でもあった。今に続くぼくとオリンパスとの関係はここに始まったのだった。

キヤノン? ニコン?
うーん。デカかった。重かった。なによりバリアングル液晶モニター装備するのが遅かった。さらに、オリンパスはますます小型化してったし。

サイズと重量は、カメラ選びに際してかなり重要なポイントだと思う。写りがどうとか言いたがる人は多いけれど、ぼかぁ、うきうき楽しく持ち歩けることがもっと大事だ。重たい物やかさばる物を、ひぃひぃ言いながら持ち運びたくはない。気軽に出かけて、ささっと撮りたい。ま、その程度の写真生活。

その程度であるから、RAWで撮ったりなんかもしない。JPEGで十分だ。モノの本ではRAW一択みたいに書かれていることもあるが、ぼかぁ、そこまで時間も容量もかけられない。そもそも熱量だってない。その程度のフォトライフ。

ほんでも、その程度だって楽しいで。
たまには「ええ写真やね」とも言ってもらえる。
そしてなにより、ぼくが一番楽しいのは、まさに撮ってるその時やねん。