子供なので、馬鹿なので

本当は「ミスター・ジミー」とか「ヒプノシス」だとかを観に行きたいところなのである。正確にいうと、「MR. JIMMY ミスター・ジミー レッドツェッペリンに全てを捧げた男」長いな!とか、「ヒプノシス レコードジャケットの美学」まだ長いぞ!とかだ。

どちらもぼくら世代の洋楽好きにはたまらないドキュメンタリー映画だと思うのだが、夕方、あるいは夜しかやっていないので二の足を踏んでしまう。ぼかぁ、夜には家にいたいのだ。子供か。

映画に限ったことではなく、近年、帰宅が夜になるようなお出かけは極力避けたくなってきている。夜に出歩くなんてとんでもない。夕飯は外食というのも嫌だ。だったら、弁当でも買って帰って家で食べる。明るいうちに出かけ、明るいうちに帰っていたいのだ。子供だ。

というわけで、「ミスター・ジミー」も「ヒプノシス」も先の配信を待つことにして、近場で朝一番からやっているアニメ「野生の島のロズ」を観る。これも本当は字幕版を観たいのだが、となると夜の回しかないので、仕方なく吹き替え版。子供なので。

いや、始まってしばらくは、これはまぎれもない子供向けの作品なのではないかと危惧もした。それがいつしか惹きこまれ、半ばで一筋涙がこぼれる始末。最後は、エンドロールが終わっても、まだ涙が乾かないというありさま。

レビューはほとんど好評だったのだが、なかにひとつ、5歳の子供が怖がって10分で退場したという母親が、こんな子供を怖がらせる映画を作るとは何事か的なことを長々と書いていた。

この先、この人が生きづらくならないといいなとちょっと思う。逆にいうと、これから気に入らないことがたくさんあるだろうな、相手する人は大変だろうなということでもあるが。学校の先生とか。

ともあれ、2月ならではの楽しいこと。
梅が咲く。メジロが寄ってくる。これを見るのが大好きだ。駅まで、ジムまでの道を、梅が咲いているところを選んで歩く。行きも帰りもメジロに遭遇、しかもつがい。なんていい日なんだろう。すでに盛りを過ぎたところもあれば、これから咲き始めるところもあり、お楽しみはしばらく続く。

もひとつ、2月ならではのうれしいこと。
駐輪場のお客さんから、バレンタインのチョコレートをいただいた。思いもかけず、高校生から。お嬢さんはよぉっく育っていますよと、最初に契約しに来たお母さんには伝えたい。

最後、2月でなくてもありがたいこと。
娘(嫁ともいう)が孫を連れて2度も遊びに来てくれた。こちらが手を叩いて見せると、つられて手を叩く姿が微笑ましい。ご機嫌の時だけでなく、泣いている最中でもつられるので一同爆笑。

さらには、なにやらよく喋る。「あちゃあちゃうー、くぉこおおお」とか繰り返し言っている。他に送る人もない動画を妹に送ったら、「また、ジジ馬鹿が!」と返ってきた。その叱責までもが、なぜかうひひとうれしいのだ。事実、馬鹿なので。