欠員をカバーするために、今年になってずっと変則勤務が続いている。本来の出勤日に休むかわりに別の日に出る。勤務時間が大きくずれる。あるいは、妙に長時間勤務の日がある。1週、2週のことならどうということもないが、これが2ヶ月3ヶ月続くと話がちがう。
毎週同じシフトなら、そのうち慣れもするだろう。ところが、毎週ちがうのだ。予定を立てづらいことこの上ない。休日には出かけたいとも思うし、なにより10年めの、たぶん最後のガン検査も2週にわたって控えている。ええと、その日は出勤だっけ、休みだっけ。何時からならOKだっけ。連日、そんなことばかり考えている。先のことを訊かれても即答できぬ日々。うらめし。
そんななか、この月3度めの娘(嫁ともいう)と孫との訪問。仕事を終えてあわてて帰ると、玄関ドアの向こうから娘の声。あちゃー、もう帰るところだったかと残念がっていたらばあにはからんや、そろそろ帰って来るジィジを迎えに行こうとしたところだったという。でへへ。嫁とはいわず、娘と呼びたい所以である。
と、続けて孫の話を始めると「また、ジジ馬鹿が!」という声が聞こえてきそうなので潔く割愛。かわりに、マダムと鎌倉に出かけた話をする。「置石」に行ってみたいと彼女が言うのだ。本題はここからです(某ブログ風)。
置石、それは鳩サブレーでおなじみの豊島屋の洋菓子部門。本店は和菓子という位置づけらしい。鳩サブレーはあくまでも和菓子であるというのが豊島屋の主張なのである。
というわけで、平日とはいえごった返す鎌倉駅を出た我々は、人波にのまれたまま小町通りに流されるのを避け、バスロータリーを突っ切り、若宮大路の向こう側へと向かう。さすがにこちらは人もまばら。めざす置石はすぐそこで、1階売り場、2階はカフェ。段葛が間近に見えるカフェでの飲食は、桜の時期のお楽しみ。
さんざん焼き菓子を物色した後は、そのまま八幡宮方面に向かい、例によって紅谷を偵察。だけでは当然終わらなくて、可愛い箱のクルミッ子2個入にきっちり捕まる。クルミッ子だけなら地元でも買えるが、こ、この箱は。浮かれてんから買っちゃうぜ。
段葛を横切って、豊島屋本店。断固とした和菓子屋だ。マダムは練り切り教室に通っていたぐらいなので、こういう品揃えには興味津々。ぼくも名うての甘党だ。欲しい物はないかと訊かれたら、いくらでもある。だからマダムの買い物につきあうのは楽しい。
荷物がずいぶんになったら昼時。鎌倉の喧騒を逃れて、大船まで戻って食べるという手もあるが、今回は八十小路。「はとこうじ」と読むここは、これも豊島屋がやっている茶寮。本店横の路地を入った裏にある、隠れ家的な店。甘味だけでなく、ちょっとした風情のある食事もできるのだ。
これで最後に駅前の「扉」なんぞでお茶したら、完全に豊島屋尽くしになってしまう。ここも豊島屋、パーラーなのだ。パーラー、ま、喫茶室ですな。さすがにそこまで豊島屋に入れ込む気はない。本日のところは。ということは、いつかやる気。
どうしよう。
クルミッ子の御朱印帳、持ってました ! !
拝むしかない ! ?