先週のお花見二題

根岸森林公園。
どうやって行くのかというと、根岸からバス乗って。
んじゃ、根岸まではどう行くかというと、大船で根岸線に乗り換えて。
今年最初のお花見はまずここから。

根岸森林公園。この開けた感じがとてもいい。パノラマ向きというかなんつうか、パノラマ以外の何ものでもない感じ。これを広角で撮らないでどうするという感じ。近所に住んだら楽しそうな気もするが、実はそれは休日だけで、仕事に行くのも買い物に行くのもちょっと不便ではなかろうかとも思う。いや、かなり。まー、住まないが。
下の写真。右手を横切って行くのがうちのマダム。

用意してったお昼を食べて、公園内をぐるりと1周半して堪能したら、よし、じゃあ続けて三渓園にも行ってみようということになった。以前は気前よくタクシーに乗って行ったが、実はここから三渓園南門を経由するバスがあるのを知った。桜木町駅行きというのがそれなのだが、うっかり最初に来た横浜駅行きに乗ってしまったからさぁ大変。本来なら三渓園南門は五つめのはずだが、案内アナウンスは行けども行けども山元町何丁目とか言っている。どこだよ山元町って。何丁目まであるんだよ。脱出できるのか山元町。まー、終点は横浜駅だからどこに連れて行かれるんだろうという不安こそないが。

そうこうするうち、石川町だの長者町だの、馴染みのある名前がアナウンスされるようになった。したらば、目と鼻の先にある文明堂喫茶室でパステルでも食っちゃろうということになって、途中下車したのが伊勢佐木長者町駅前。お気に入りのパステル2枚とコーヒーセットで、すっかり気を取り直した。というか、大いに気をよくしてしまった。よし、じゃあ、ものはついでだ、このまま横浜公園でお花見だということにあいなった。

伊勢佐木町だの関内だのには、大いに土地勘があったりする。つうか、ふつうあるよな、シニアな神奈川県民は。昔、横浜でデートつったら関内でしょう。映画館いっぱいあったし。横浜スタジアムあるし。丸井も松坂屋も有隣堂文具館もあったし。ハマのメリーさんもいたし。あぁ、楽しかったなぁ。あいや、なんの話をしてるんだか。

というわけで、横浜公園。ここは桜よりむしろチューリップが有名だが、一度に両方楽しめる今の時期もなかなかいい。桜が終わってからもいい。チューリップは咲き誇るし、小さな子供は走り回るし、猫が出てきたりもするし。あと、噴水あるし。噴水。見ると必ず撮ってしまうのはなぜだろう。

二日後、今度は小田原城址公園へ。
小田原が好きであることは前にも書いた。城下町はだいたい好きだ。城周りのぐるりと開けた感じが好きだ。さらに小田原城は駅から近いのも高ポイント。
城址公園は実に満開、まったくの花見日和。ランドセルを背負った新一年生の姿が目立つ。散る花びらのはらほろとした姿がまた素敵。最も美しい散り具合。みんな笑顔で、みんないい。ここに集う皆が、少なくとも今は幸せであることを感じる。もちろん、ぼくもマダムも感じている。若い頃には感じなかった。今まさに自分が幸せのさなかにいることを。今はちがう。今はわかる。これが幸せなのだと。数年前から感じている。ささやかにすぎるものかもしれないが。

ひと気のない石垣下まで降りたところで猫と遭遇。いつもは近くの神社でそれを期待するのだが、今回は思いがけないところで発見。しかも二匹。うち一匹はこちらに興味を覚えたようで、いったんは逃げの体勢に入ったものの、思い直したようにじわじわと寄ってくる。10分足らずの間に77枚の写真を撮っていた。ちなみに、城と桜は150枚ほどだった。

しかし、あれだな。写真は撮っている時が一番楽しいな。
それだけで満足して、どう撮れているか確認しもしない日だってままあるし。帰宅後一番に確認なんてまずないし。ぼくだけではなかろ。

と、楽しかった先週のお花見を思い返していたら、彦根では今日が満開とのニュース。ぼかぁ、明日から3連休。うぅ、どうする。行けるで。行って帰ってこれるで。近江ちゃんぽんも食いたいし、ひこにゃんきんつばも今度こそ買いたいし。
お花見。お城。大好きだ。