初めて血液型を知る

この春、初めての入院・手術を経験するまで、ぼくは自分の血液型を知らなかった。
それを調べる機会が学生時代にあったはずだが、なぜかその場にいなかった。
欠席した覚えはないのだが。

その後も大きな病気や事故に遭うことなく、長らく血液型を知らずにいた。
ところが、周囲は申し合わせたように、B型しかありえないと言うのである。
これはもう、ことごとく皆が皆そうなのだ。

韓国語教室でもそうだった。
テキストに「血液型はなんですか」という章があって、
正直に知りませんと韓国語で答えたところ、
B型に決まっていると皆口々に日本語で言う。
なんでよ。こんなところでもぼくはB型丸出しなのか。

まー、そうかもしれないと思い当たる部分がある一方で、
よく知りもしないで決めつけるなよという反発もあるわけだ。

で、入院・手術である。
長らく謎だったぼくの血液型はバレバレになってしまった。
自分だけが知らないというのも業腹なので看護師さんに尋ねてみた。
したらばなんと、ぼくはAB型だった。
あにはからんや。それみたことか。

ところで、ぼくはこの4ヶ月後に再び入院することになる。
病名は、膀胱癌。
この話には、当然ながら続きがある。