土曜日、東戸塚での韓国語の授業を終えたぼくは、常とは逆、東京方面に向かう電車に乗った。横浜で根岸線に乗り換えて関内下車。目指すは馬車道。横浜よさこいの初日、ここで流し踊りが行われているのだった。
どうしても見ておきたかったチームは「REIKA組」。予定では3時8分からの演舞となっている。早足でパレード第3会場へ。と、第2会場との境で待機している彼女らが目に入る。急ぎ、撮影に適した場所の確保。沿道はすでに人垣。それはそうだろう。11時からやっているのだから。

目の前を行く「REIKA組」にわくわくした後は、「疾風乱舞」まで未知のチーム、ほとんど期待していないチームなど眺めていようと思っていたらば、突如すごいのが現れた。え、なに。スケジュール変わったの? 誰? 匂い立つような一団に、場の空気がすっかり変わった。

高知から遠征してきた「濱長花神楽」。あとで知った。母体は高級料亭、その3代目女将が総勢150名の踊り子を率いているのだとか。そうとは知らずとも、漲る自信とオーラを感じずにはいられない。目の前を行くきれいどころにうっとりしたのはぼくだけではなかったはずだ。でなければ、あんなに拍手は長引かない。あんなに声はかからない。濱長!
直後のチームは相当やりにくかろうと思うが大丈夫、「疾風乱舞」は次の次。色とりどりの小柄な少女、といって差し支えない年齢であるらしいそんな子たちが、跳ねるように演舞するさまが心地よい。開く扇子の音がけたたましく響く。

まだ10組残っているが、ここまで見たところで第2会場に移動。再度「REIKA組」を見るつもり。したらば、そのふたつ前の「濱長」にも間に合った。や、これは思いがけない幸運。僥倖とまで言ってもいい。少々場所に恵まれなくてもかまわない。すごくうれしい。すごく楽しい。幸せだ。いいなぁ、よさこい。


残り4組と最後の総踊りをパスして帰途に就く。子供のようだが、暗いなか出歩くのが年々厭わしくなっている。これからの季節、どんどん日が短くなっていくので困る。明るいうちに帰りたい。
というわけで、横浜よさこい2日目は会場をみなとみらいに移し、定点踊り。「よさこい魂 和」もやって来る。「REIKA組」も、「濱長」も、「疾風乱舞」も再度見る。新たによさこいカテゴリーも作ったことだし、2日目は2日目で続けて書く。



