あやしい彼女

オリジナルの韓国版は2回観た。
はじめはひとり、2度めはマダムを連れて。
中国でもベトナムでもリメイクされたそんな人気映画の日本版を、最後の週にやっと観た。

物語はざっとこうだ。
70代のバサマが若返り、なにも知らない孫のバンドにヴォーカルとして参加。
彼女の選曲と歌唱力によってバンドは日の目を見るが、
事故に遭った孫のために彼女は輸血に応じる。
出血することによって若さを失うことを知りながら。

見どころは外見ハタチ中味バサマな主人公の言動とともに、
彼女がレパートリーとする往年の名曲にある。あ、聴きどころか。
韓国版はこれが非常に新鮮で、このシーンなど大好きだった。

나성에 가면 (수상한그녀ost)

一方、日本版はというとなまじ知っているだけにどうしても選曲に不満が残る。
「真っ赤な太陽」より「虹色の湖」を歌ってほしかったとか。
ただ、「悲しくてやりきれない」を歌うシーンにはぐっときた。
はかなく、切なく、可憐だった。……主人公がか。曲がかも。

あと、日本版の一番の不満はラストの若返ったジサマにある。
韓国版ではこれがまさかのキム・スヒョンで、場内どよめいたものだった。
日本版のこの役……誰?
ここはもっと大物、誰もがおおっと唸るいい男を出すところだろう。
ニノとかタッキーとか、あと福士なんとかとか。

でも、ま、満額出して知ってる作品をもう一度観るのはアレかもしれないが、
ポイントカードデイだとか割安で観る分にはグー。
多部未華子演じる主人公が韓国版より圧倒的に可愛かったのもマル。
テレビでやったら? そりゃあ、また観る。