血尿も、一度なら疲れが出たのかなぐらいにしか思わない。
二度めでも、かつて尿管結石を患った身、そういうこともあるわなですませてしまう。
三度めでようやく、さすがにこれはまずいだろと思うのだった。
昨年暮れから今年初頭にかけての話である。
町医者から総合病院。
血液、尿、エコー、CT、MRI。検査、検査の1ヶ月。
最後の膀胱鏡検査のその場で、甲高い声で主治医はこう言った。
「あー、癌ですね。切っちゃいましょう」
そんなあっさり言っちゃうものなのですか、最近は。
というわけで3月半ばに1週間、膀胱癌で入院した。
退院後は、他の癌ならば抗癌剤というところ、膀胱にはこっちが効くというんでBCG。
子供の頃の注射でおなじみの。
それをば腕に注射ではなく、直に膀胱に入れてしまうという暴挙。
誰よ、最初に考えたの。
しかし、まー、膀胱鏡検査も手術も治療も、この病は全部アソコから。
おかげでぼくのスマホもPCも、「ち」と入れただけで「チンコ」が出てくるようになってしまった。