電池切れ事件とか嫁とか姫川

勢い込んで臨んだ神奈川よさこいでのカメラ電池切れ事件、ええ、もう事件扱いしておりますが、そのショックも冷めやらぬなかでの出勤日、出がけにレミさんから「遊びに行ってもいいですか」ライン。うむー、ついてないなぁ、帰宅後まだいるかなぁと思いつつの勤務。

と、そんな昼下がりの職場、駐輪場の受付で暇にまかせて読書中だったぼくがふと顔を上げると、にこにこやって来るのはベビーカーを押すレミさんと妻。あれま、どしたん、こんなとこまで。聞けば、近くの広場で催されていた「パンまつり」に出かけた帰りだという。おお、そんな話になっていたのか。

キン坊は、しかし、会場ではしゃぎ疲れたとみえ爆睡中。小腹がすいたらどうぞと、買ったばかりのパンひとつ置いて妻らは帰る。去り際、何度も振り返り手を振るレミさんに、これははたして義理の父に見せる笑顔なのだろうかと思う。これは愛想笑いを超えている。そうであってほしいという願望か。

というような予期せぬうれしい出来事があったので、電池切れ事件で受けたショックも幾分やわらぐ。が、だからといってそのままにしておいていい問題ではないので、急ぎ予備バッテリーを注文。ついでに、新たな折りたたみ椅子も物色。

椅子ならもう持っているではないかという意見もあるが、あれは最前列専用。先の横浜よさこいや相模大野での経験から、2列めでも使えるものを用意すべきだとの思いに至った。時はおりしもブラックフライデー。なんだそれは。ブラック案件とはちがうのか。ただのセールでええやん。安売りでっせ言うてたらええやん。とにかく買った。

ところで、暇にまかせて勤務中に読んでいた本というのは誉田哲也。しばらく前にジウシリーズを最新刊まで読み終えたのを機に、誉田哲也熱が再燃した。で、魚住久江シリーズにも手を出したという次第。姫川玲子シリーズも途中になっているので、順番調べてこれも追っていこうかと思っている。

しかし、ああ、竹内結子には生きていてほしかったなぁとつくづく思う。姫川といえば彼女でしょ。若い頃にはまったく興味なかったが、出産だとか離婚だとか以降、俄然好きになってしまった。同様の思いを大竹しのぶにも抱いたものだが、なにがどうちがって見えたんでしょうな。

というわけで「ジウ」、というか今や「歌舞伎町セブン」じゃん、とか姫川、魚住らだけにとどまらず、警察小説というか犯罪小説というか、この手の作品の要は実は犯罪者の背景だとか心理だったりするので、刑事役はいくらでも置き換えができるじゃないかと思うのだ。

つまり、クズな犯罪者シリーズ、あるいは切ない犯罪シリーズというのが正し……くないか。売れるわけないし。そりゃ、姫川で括っておくべきで。好きだし、姫川。竹内結子はもっと好きだったし。