間が開いてしまったけれど、前回の続き。
大腸カメラ検査の結果見つかった大きなポリープ。
小さいのとちがって切除するのになぜ入院が必要なのかというと、
少なからぬ出血を伴う場合があるからとのことだった。
といきなり言われても、ぼくにだって都合というものがある。というか心構えが。
日を改めて覚悟を持って臨むことにする。
したらば、次は1ヶ月も先。
大腸カメラの予定というのはそれだけ詰まっているのである。
そうでなくても、下剤飲んでトイレ行ってカメラ突っ込んでを、
また一からやらねばならないことに思い至って初めて、
その場で切ってもらうのが賢明だったと気づく。
入院ということばにびびってしまったのだった。
ともあれ、そうして迎えたポリープ切除当日。
患部は入り口付近だとわかっているので、今回カメラは奥まで入ってこない。
ものの数分で痛みも出血もなく終了。
だが、大事を取っての入院だ。歩くことも許されない。
看護師さんが車椅子を押して迎えに来る。そんな大げさな。
あとはただもう横になって静かに過ごす。
あー、これが安静というやつなのですね。
大事を取るとはこのことですね。
翌朝解放。
これをば入院と呼んでいいのかどうか。
後日、ポリープの解析結果を聞きに行くと、あっさり癌でしたと例の若い女医さん。
あちゃー、やっぱしと思う隙も与えず言うことには、
「すべて取り切れているので、今後の治療も必要ありません」
え? えっ? それってすごくラッキーなこと?
もともと腸に異常を感じていたわけではない。
胆石の手術をするにあたり、胃カメラはともかくなぜ大腸カメラが必要なのかと思っていた。
疑問ながらおとなしく従っていたらこの結果だ。
ここで大腸カメラが省かれていたら、知らぬ間にぼくの癌は進行していたことだろう。
異常に気づく頃には、切ってそれでおしまいというわけにはいかなかったことだろう。
あるんですな。
癌でしたと言われてありがたがってしまうケースも。