きっとあなたは紅い薔薇の

金曜日。
いつものようにジム行って、昼寝して、ハングルして、海岸で猫撮りして、そんなありふれた休日になるはずだったのが、起きてみたらばあまりにもいい天気で、これは出かけないわけにはいかんでしょうとマダムと意見の一致をみ、急遽バラを見に行くことになったのだった。

なったのだが、実はしばし逡巡した。横浜イングリッシュガーデンへは来週行くつもりでいたのだ。しかし、今からそこへ行くには時間的にちょっとアレかと思われた。バラの時期には激混みのイングリッシュガーデンだ。これから出たんじゃ、券買うまでに長蛇の列。さらに入場するまでまた長蛇。すごくアレだ。

だもんで、今日のところは近場ですまそうと、隣街の花菜ガーデン。このところ年に2回は訪ねている。もう少し近ければ年間パスポートだって欲しいところ。
バラの見応えという点では横浜に大きく劣るが、花菜ガーデンは断然広い。人、少ない。さらに、持ち込みの飲食だって可能。ベンチだろうが芝生だろうが、好きなところに陣取って飲み食いできる。これ快適。これ楽しい。

連休だからと泊まりがけの旅行に行かねばという気は、ぼくにもマダムにももうない。非日常を求める気持ちが失せている。幸せは日常の中にこそあることを知ってしまった。あたりまえの日常を、ちょっとだけ延長したところ。それで十分わくわくだ。

もうアップの写真は撮ってくれるなとマダムは言う。確かに写真は少しく残酷だ。でもなー、バラよりたくさんカメラを向けられた彼女は、とても楽しそうに写ってる。まったく写真は正直だ。こんなにも彼女を素敵に撮れる者は、ぼくをおいて他にない。ああ、自分で言うとも。何度でも。

というわけで、薔薇の薫りが苦しくて2024。
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