ハ・ジウォンとのたった10秒

韓国語を習っていたのは、実にこのためだったのかという気がした。
ハ・ジウォンのファンミーティングにおける握手会のその刹那だ。

日本での6回めとなるそれが、昨日、虎ノ門で行われた。
このあと大阪、さらに今回は5月に追加公演があるという。
うーん。なんなん、この人気。もう一度行ったろかしらん。

とまれ、昨夜の握手会。
他の人たちがなんと声をかけているのかはわからない。
というか、声をかけているんだかいないんだか。
サランヘヨとかカムサハムニダぐらいは言っているのかもしれない。

だがしかし、これまでのぼくはといえば話しかけることに夢中で、
肝心の握手の感触をさっぱり覚えていなかったり、
ジウォンさん(もはやさんづけ!)の顔をガン見するあまり、
口の方はあわわとしどろもどろだったりしたわけだ。
あらゆる点において満足するためには、冷静さが求められる10秒なのだ。

そう、10秒。
流れ作業の握手会、持ち時間は10秒あるかないか。ないかもしれない。
その短時間、というか瞬間に、こうも一喜一憂しているわけだ。
粘る仕草を示すとスタッフに引きはがされてしまうのだが、
そんな辱めを受けるのは嫌だ。ここはスマートさも求められるのだった。

なんと声をかけるべきか、今回はあらかじめ考えていなかった。
10秒以内に言い終えることができるフレーズ。
あれは前にも言った、これはさっきジウォンさんが口にした。
ほとんどとっさに口から出たのは「내년에도 꼭 오세요」だった。
来年もきっと来てくださいね。

韓国語を話すと、聞き取ろうという表情をジウォンさんはいつも見せる。
ちょっと驚いたような明るい顔で、すかさず「네!」の返事。はい!
一言だけでもとてもとてもうれしい。単純か。単純だろうな。
しかしながらこの瞬間、韓国語を学んでいてよかったとしみじみ思った。
もしかしたら、このために勉強していたのではないかとさえ思った。

ところでぼくは、しつこくファンミに通い続けているくせに、
ジウォンさんの出演作品のよき視聴者では全然ない。
「奇皇后」以降、まともに観終えた作品がないのは問題でさえあろう。
なのにファンミにだけはせっせと行ってしまう。なんでか。

思うに、ぼくは彼女の人柄に惹かれてしまったのだろう。
飾らぬファンミのステージ上に垣間見える。
女優である。それさえも演技だという意見もありそうだが、
いや、これは一度ナマで見てしまうと、ちがうと言い張りたくなってくる。

おめでたいか。おめでたいのだろう。ほっといてくれ(笑)。
つうか、今度一緒に見に行こう。惚れるって。
第7回ファンミーティング。来年もきっとある。約束した。
おめでたく終わる。

あー。ところで、このブログって、ハングル表示できたっけ。