琵琶湖畔にて地震に遭う

計画はこうだ。
初日、滋賀県側から比叡山。
すなわち、大津市坂本にあるケーブル坂本駅から延暦寺駅まで。
2日め、京都側から比叡山。
叡山ケーブルとロープウェイを乗り継いで比叡山山頂駅まで。
3日め、去年も行った伏見稲荷を再び訪ねて帰途につく。

比叡山でのマダムのお目当て、御朱印はものの本によれば11とも14ともあり、
朝から回っても1日がかりなんだとか。
だったら、午後からやっと回れるような旅行者は2日見ておいた方がいい。
かくしてちょっと贅沢な比叡山ツーデイズ、滋賀から京都からとあいなった。
日曜日に出かけて火曜日に帰って来るというのも一興のつもり。

そして戦果。
予想以上の15の御朱印を、初日だけでいただくことに成功した。
多くが帰途につくであろう日曜を狙ったのが功を奏したか。
翌日再び比叡山をめざす理由が希薄になってしまったが、
荷物を作るのは明日でいいと土産をまだ買っていない。
叡山ケーブルとロープウェイにも一度は乗ってみたいじゃないか。

などといいつつ、浜大津駅前10階に投宿。
明けて6月18日。予報されていた雨は早々に上がり、喜んでいた矢先。
大阪で震度6弱という地震が、こちらへは5弱で襲ってきた。
10階だ。揺れる揺れる。怖いほど。ほどというか、はっきり怖い。

移動手段がないとわかっていても、ホテルからは出て行かねばならない。
目と鼻の先にある琵琶湖ではクルーズ運行中だが、今この時クルーズってどうよ。
映画館やラウンドワンなどが入った向かいの商業施設で時間を潰す。
琵琶湖周遊は不謹慎な気がするのにボーリングならいいのかと自問。
2ゲーム終えた頃にはラッキー、電車もぼちぼち動き出す。
えらいぞ、京阪大津線。

京阪、地下鉄を乗り継いでたどり着いた京都駅にはもの凄い行列ができていた。
それを横目に涼しい顔で、ぼくらは駅前のホテルをめざす。
この日はもう観光はやめて、買い物だけして過ごす。
伊勢丹は開店休業だったので大丸まで。
浮かれてるからか、だいたい旅先で高い買い物しますなー、ぼくは。

最終日。
京都側からの比叡山はまたの機会にということで、予定通り伏見稲荷。
平日だからか、日本人はぼくらと修学旅行生ぐらいで、あと全部中国人。
というのは言い過ぎか。しかしー、まー、圧倒的中国人。恐るべし。

で終わっていれば平和なのだが、この後がいけなかった。
帰りの新幹線。席に着くなりぼくは眠りに落ちてしまったのだ。
名古屋の手前で目を覚ますと、マダムはたいそうなお腹立ちであった。
ぼかぁ、家に帰るまでほとんど口をきいてもらえませんでした。
なして最後だけ文体変わるん。