にゃんといいまち、彦根の旅

竹生島の存在を知ったのは、小学校での遊び「地図あて」でだった。
地図あて。それで北海道の不思議な読みの地名など覚えたものだ。
なかには「こうぞみつまた」などと出題する者もいた。
いや、それ、地名じゃありませんから。

昨年、滋賀県側から比叡山に上るため浜大津や坂本を訪ねたので、
今年は逆から琵琶湖を攻める計画を立ててみた。
メインとなるのは彦根である。お城がぼくは好きなのだ。
戦国大名。城下町。あぁ、なんてロマンある響き。ぐふふ。
そして、そこまで行ったなら竹生島に寄らない手はないだろう。

新幹線を米原で降りる。
琵琶湖に沿って南が彦根、北が長浜。
竹生島への船はそこから出ている。
初日彦根、二日め竹生島へ渡り、長浜に戻ってお買い物。
そんな二泊三日の旅である。宿は彦根駅前連泊便利。

というわけで5月3日、滋賀県彦根。
国宝、彦根城へは駅から一直線で徒歩10分。
隣接する名勝「玄宮園」がまたよき所。
たとえば三渓園などよりぼかぁ好きかも。
博物館前にはひこにゃん目当ての大行列。ええ、見ましたとも。
城を抜けたら「夢京橋キャッスルロード」でお買い物。楽し町並み。
夕飯は駅前、彦根ちゃんぽん。これ美味、お薦め、また食べたい。

5月4日。長浜港から竹生島。
島にはいったい何があるかというと、お寺と神社が同居している。
ほぼそれだけ。猫もいない。巡礼の地。今風だとパワースポット。
子供はたぶん楽しくない。若いカップルにとっても疑問。
食事するところもないに等しく、江の島のように楽しくない。
ないない尽くしのような島。枯れた人向き。うちら向き。

長浜は城も隣接する公園も、市民の憩いの場以上のものではない。
ふーんと横目で通り過ぎ、駅反対側の「黒壁スクエア」へ。
ここはレトロモダンな食べ歩き通り。
ぐるりと一周してみるが、竹生島と含めても一日過ごすのはちょっときつい。

5月5日。初日にもらい損ねた御朱印を求めて、午前中は再び彦根散策。
その後、帰りの新幹線までの時間を米原で過ごしてみようとぞ思う。
米原。ここで新幹線を降りる人が近年非常に多いので気になっていたのだ。
しかしこれは無謀な試みで、駅前にも構内にも米原にはなにもなかった。
ここはただの乗換駅だ。だってなー、観光案内にはいきなり彦根、長浜ですぜ。

気を取り直して、最後は小田原まで戻ったところで途中下車。
ここの駅ビルの長田ぼっかけ焼きそばが、ぼくもマダムもたいそうお気に入りなのだ。
かくして二泊三日の小旅行は終了。
ひと月たってようやく文章にできたというお粗末。
速報とか、ぼくには絶対無理難題。ではまた。