80年代者的視点

今年4本めの映画は「アーガイル」。スパイ・アクション。
お尻にコメディとつけるべきか。まー、そんな感じ。
これ観るのは、だいたい「キングスマン」も観てる人。期待しているところも同じはず。裏切られることはたぶんない。ぼくもずいぶん楽しく観た。特に冒頭。

いけてるスパイに、いけてる女テロリスト。できすぎていて、わくわくする。それもそのはず、これはあくまでも劇中劇。つうか、小説家であるところの主人公の最新作のハイライトというオチ。往年の「ロマンシング・ストーン」を思い出す。やはり主人公は冴えない小説家で、最後にはすっかり魅惑的な女性になっているという。

などと思いつつ観終えた時、長らく忘れていたはずのアル・ヤンコビックの「Eat It」が、ぼくの頭の中では繰り返し再生されていた。マイケル・ジャクソンの「Beat It」をパロったあれだ。なぜか。

つまり、この映画における小説中のスパイと女テロリストのシーンが本家の「Beat It」で、それをなぞる現実の小説家とむさいスパイのシーンが「Eat It」なわけだ。片やキレキレ、片や体型的に(略)。これはしかし、ルッキズムの観点からどうか。美しいテロリストをすぐに退場させるのは、あまりにももったいないと嘆いていていいものか。

というわけで、ここに都合よく「Beat It」と「Eat It」を見比べられる動画が、あるべくしてある。ヤンコビックの動きに、当時大笑いしたものだ。さぁ食え、やれ食え。MTV全盛期。

Side by Side: "Weird Al" Yankovic's "Eat It" and Michael Jackson's "Beat It"